清水寺、石塀小路を後にして・・・
前々回、前回に引き続き、
京都市内の東山エリアを探索してまいります。
今回は魔都・京都をお題にご案内。
ラインナップは、以下の通り。
・清水寺→「石塀小路」へ
・「安井金比羅宮」で縁切り?
・「小多福」でカラフルおはぎ!
・「みなとや幽霊飴本舗」でお土産!
・「六道珍皇寺」で地獄をかいま見!
14:40 清水寺→「石塀小路」へ
清水寺を後にして、
お次は石塀小路(いしべこうじ)へ。
言ってしまえばただの路地なのですが、
風情ムンムンの小道なんです。
大体、清水寺から徒歩10分くらいですね。
下りなので、さっきよりは楽に歩けます。
清水寺は見ても石塀小路は見ない人も多く、
観光客の数も随分減り、静かな通りです。
可愛いランタンが入口にかかっています。

風情のある小道が、異世界感を感じさせますね。

途中に喫茶店もありますので、
休憩しても良いかもしれません。

しかし、石塀小路を侮るなかれ。
本気の石塀小路は、ノスタルジック。
もし時間にゆとりがあれば、夜の姿を
見に来るのも乙なものかと思います。
夕暮れから夜にかけての八坂の塔も
とってもノスタルジックですよー。
何軒かカフェもありますが、住宅も多いところです。時折、トントントンと包丁でまな板を叩く音も聞こえてきます。細い路地ということもあってか、ジブリによく出てくる異世界に迷い込んだような気分になります。表の喧騒も遠く響くだけで、本当に静か。建物に挟まれた空もパノラマ写真のようで、特別なものに映ります。
15:00「安井金比羅宮」で縁切り!?
石塀小路をあとにして、
お次は「安井金比羅宮」へ。
坂をぐぐっと下りていくと、
正面に鳥居が見えてきます。

この神社、
縁切り神社として有名な神社です・・・
願い事の中には、
「□□くんが彼女と別れますように」とか、
「○○さんの離婚が上手くいきますように」
なんて書かれたお札も・・・こ、怖い!!
ぼくの第一印象はこれだったので
すっかり脚色されてしまいましたが、
安井金比羅宮は縁を切るといっても
「悪縁を断ち、良縁を結ぶ」というもの。

願い事が書かれた短冊がびっしり。
なんかもう、この石そのものが
妖怪みたいじゃないですか。怖い・・・
境内中央にある石は断叶の碑といい、
くぐると願いが叶うとされています。
くぐり方は、以下の通り。
表からくぐる・・・悪縁を断つ
裏からくぐる・・・良縁を結ぶ
悪縁を断つというのも、
例えば「病気と縁が切れますように」
なんてお願いもできるわけです。

人との縁だけが、縁ではないということですね。
神社やお寺のブログを書いておきながら言うことではないかもしれませんが、スピノザの『エチカ』を読んでいると「因果応報」という言葉が身にしみます。全ての事象は原因となったエネルギーが引き起こしているもので、ぼくらが自由に意思を決定していると思っていることだって、全ては何かしらの原因があるのです。
ぼくは元々保育士になりたかったのですが、思えば保育士になりたいと思った原因には、総勢13人もいる従兄弟たちの一番上だったということが大きいように思います。親戚付き合いの濃い一族ですから、従兄弟も年に1~2回は一所に集結し、いつしかぼくは率先して従兄弟たちの面倒を見ていたのです。
だからきっと恋愛で上手くいかないことも、仕事で上手くいかないことも、病に伏せることも、全て原因があるのでしょう。それが先祖からの呪いなんてものではなく、恐らく自分の人生の中にあるのだと思います。そうだとわかっているだけで、随分客観視できる。客観視できるだけで、冷静になれる。冷静になれるだけで、いろんな道が見える。ぼくはそう考えています。
【 安井金比羅宮 】
所在:京都市東山区下弁天町70
Tel:075-561-5127
HP:http://www.yasui-konpiragu.or.jp/
15:20「小多福」のカラフルおはぎ!
安井金比羅宮の裏手に回ると、
小多福さんがあります。

小さいお店ですが、周りに暖簾が出ているお店は
ここしかありませんので、すぐにわかるかと。

入口からして、かわいい。期待大!
中に入ると、

おばあちゃんが出迎えてくれました。
天気の話や桜の話をしながら
おはぎを包んでくれました。
こちらではカラフルなおはぎがいただけます。

包みを開くと・・・

一つ一つが手作りで、しかも小さくてカワイイ!
個人的には青のりと青梅が美味しかった!!
おばあちゃん1人でやっているので、
売り切れ次第閉店ですので、悪しからず。
作っている間はおばあちゃんとお話ができます。
ぼくが行ったときは少し前の京都の姿について
いろいろ話してくださいました。
京都にも昔は路面電車が走っていたそうです。全然そんな感じしませんよね!びっくりしました!結構縦横無尽に走っていたみたいですよ。
もう名残も全然ないですが、確かに堀川通の道、変なところがあるんですよね。あれも路面電車の名残なんやろか。
【 小多福 】
所在:京都府京都市東山区小松町564
Tel:075-561-6502
HP(食べログ):https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260301/26016338/
15:40「みなとや幽霊子育飴本舗」で
お土産を!
さて、東大路通という大きな道まで、
元来た道を戻ります。
少し南に下って「清水道」の交差点を右折!
しばらく坂を下っていきましょう。
(途中、右手に六道珍皇寺がありますが、
後で来るので場所を覚えておいてくださいね。)
大きめの三叉路があるあたりに、
みなとや幽霊子育飴本舗さんがあります。
後編は怖いもの尽くしですね・・・
※16時閉店ですので、お早めに。

琥珀色の飴は麦芽糖とザラメ糖で作られた
素朴な味のする飴です。
お店の名前の由来はこんなお話からきています。
~『幽霊飴』~
毎晩、一文だけ持って飴を買いに来る女性がいた。不思議に思っていたある日、お店の主人が銭函(ぜにばこ)を見たところ、女性の一文は葉っぱになっていた。
チキショウ、キツネにでも化かされたか!と思いながら女性の後をつけると、その女性はあるお墓の前で、ろうそくの火が風の前に掻き消えるように、フッと姿を消した。不思議に思い、墓に近付いてみると、墓からは赤ん坊の泣き声が聞こえるではないか。
次の日、住職といっしょにお墓を掘り起こすと、中から飴をくわえた赤ん坊が出てきた。女性は赤ん坊を身ごもっている時に亡くなり、土葬されていたよう。赤ん坊にお乳をあげられない代わりに飴を与えるべく、幽霊になって夜な夜な飴を買いにきていたとか。
怖い!でも母の愛を感じる良いお話。
このお話は落語にもなっており、
「ゲゲゲの鬼太郎」の鬼太郎のモデルにも
なったと言われています。
母の愛の味、お土産にいかがかしら。
【 みなとや幽霊子育て飴本舗 】
所在:京都市東山区松原通大和大路東入2丁目 轆轤町80番地の1
Tel:075-561-0321
HP:http://kosodateame.com/ame/
16:00「六道珍皇寺」で
地獄をかいま見!
お次は六道珍皇寺へ。
覚えてますか?さっき通り過ぎたお寺ですよ!
少し坂を上がっていくと、左手に見えてきます。

こちらのお寺は森見登美彦の小説、
『有頂天家族』の舞台にもなっています。
何より、このお寺は地獄への入り口として
有名なお寺です・・・
赤い門をくぐると右手に建物が見えてきます。

のぞき窓から中をうかがうと、
閻魔(えんま)像
小野篁(おののたかむら)像が。
※どちらも写真撮影禁止なので、ご承知おきを。
そして奥まで進むと本殿があります。
地獄の入り口として使われていたという、
「小野篁冥土通いの井戸」を
見ることができます。
小野篁は生前、この井戸から地獄へ通い、
閻魔大王の仕事を手伝っていたようです。
今昔物語集や宇治拾遺物語にも
彼の話が出てきます。
・・・これも例によって長くなるので
詳細はまたの機会にしておきますね。w
ちなみに運がよければ拝観料を支払って
中まで見ることができますが、
年間通して超ピンポイントでしか見られません。
2018年の「秋の特別公開」は
10月に3日間、11月は10日程度しかやっておらず
冬や春にまたやるかどうかもわかりません・・・
そうそう、特別公開を待たずとも本殿右手に
階段があり上がったところの扉の窓から
井戸を見ることはできます。
めっちゃ遠目ですけど。
そりゃあ画質も粗くなるというもの。w

いつかは間近で見てみたい。
矢二郎にいさん、いたらいいなあ。
【 六道珍皇寺 】
所在:京都府京都市東山区小松町 大和大路通四条下る四丁目小松町595
Tel:075-561-4129
HP:http://www.rokudou.jp/
京都案内 これにてお開き
さて、修学旅行の定番をめぐりましたが、
大人になればまた違った味わいを感じられます。
紹介したお寺の詳細はご要望があればまた後日、
詳しくご紹介しますね。
次はどちらへ行こうかしら。
・・・前編、中編はこちらから・・・
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