夏の化野念仏寺へ
京都はまっだまだ暑いです。暴力的な暑さでございます。
納涼に出かけるなら、やはり夕方からでしょうかね。
お盆のころから、お寺の多い京都では
イベントが盛りだくさんです。
今回は化野念仏寺の千灯供養をご紹介。
ラインナップは、こちら・・・
◆化野って、なんて読むの?
◆黄昏時の化野念仏寺
◆人々の添える、ろうそくの火
◆千灯供養に乗っかっちゃった?
◆帰りは「愛宕古道街道灯し」へ
化野って、なんて読むの?
化野念仏寺のアクセスは以下の通り。
京都駅
↓市営バス28系統
↓大覚寺行(50分)
嵯峨釈迦堂前
:徒歩(20分)
化野念仏寺
めっさ歩きますね。
しかも山へ登っていきますので、
歩きやすい靴でお越しください。
さて、化野念仏寺の読み方ですが、
その前に京都の葬送事情をお話しますね。
その昔、京都には葬送地が3か所ありました。
◆鳥部野(とりべの)
◆蓮台野(れんだいの)
◆化野(あだしの)
上2つはわかります。わかりますよ。
でも化けると書いて「あだし」は無理がある!w
そもそも「あだし」は漢字で書くと「徒し」と書く。
他にも字はあるけど、
karateが典籍をあさって目にするのは
大体この字です。
意味は「はかない・空しい」というもの。
じゃあ「化」はどういう意味かと申しますと、
姿形が変わってしまうという意味です。
この地に「化」という字をあてられたのも
ちゃんと理由があります。
![化野念仏寺 千灯供養](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/06/D874A9C1-5AFE-437F-A718-0EE9F8A4125F-1024x768.jpeg)
現代では火葬がスタンダードですよね。
でもこの化野は、風葬の地でした。
風葬っていうのは、
死体を埋めずに地上に寝かせておく葬送です。
火葬は燃やすための木も必要ですし、
コスト的にも皇族や貴族じゃないと
できんかったっちうわけですな。
地上に置かれた死体は雨風にさらされ、
肉体はいずれ骨だけになっていく。
生から死へと化す。だから「化」の字を当てられた。
千年の間で無縁仏になってしまったお墓たちを
供養すべく千灯供養が催されているのだとか。
厳かな気持ちで、千灯供養へ行ってきました。
黄昏時の化野念仏寺
明かりが灯るのは18:00ですが
少し早めに行ってきました!
受付開始が17:30ですが、17時前に行ったのに
入り口には行列が。
場所取りでもせなあかんもんなんかと慌てましたが、
全くの杞憂でした。w
行事協力維持料+ろうそく代として
1,000円をお納めします。
まだ少し明るいので、境内を散策。
![化野念仏寺 千灯供養](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/06/6B9E1CE6-F731-467E-AF3C-8D86D8313A54-1024x768.jpeg)
無縁仏になってしまった石塔が並んでいます。
管理する人も偲ぶ人もいなくなってしまったら、
karateも無縁仏になってしまうんでしょうか・・・
そうこうしているうちに18:00になりました。
日はまだ暮れていませんが、
灯明はぼちぼち始まります。
![化野念仏寺 千灯供養](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/06/8D295FBC-F934-4B70-81B7-5EC85AF92B35-1024x768.jpeg)
ろうそくを供えるべく
多くの人たちが石塔の並ぶ敷地内に流れていきます。
![化野念仏寺 千灯供養](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/06/C3F557F1-340F-4362-8232-019C6AE2AC25-1024x768.jpeg)
暗くなってくると、ろうそくの明かりが映えますね。
受付は20:30までやってますから、
ゆっくり来てもらっても大丈夫です。
最初から最後までいたぼくから言わせてもらうと、
18:00過ぎに来るのがベストですな。
早すぎると辺りは明るいままやし、
遅すぎるとろうそくが燃え尽きてしまいます。
20時に近づいてくると、かなり火が消えてました。
お越しの際は、お気をつけなすって。
人々の添える、ろうそくの火
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00423-1024x681.jpg)
すっかり日が暮れました。
橙色を帯びた火の光が幻想的ですな。
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00421-1024x681.jpg)
ちんたらしているうちに、
karateのろうそくが垂れてきた!
はやく供えに行かないと!!
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00426-1024x681.jpg)
でも本当に綺麗で、この世のものではないような
それこそ彼岸が近くにあるような気になってきます。
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00438-1024x681.jpg)
ああっ!
karateのろうそくが燃え尽きてまう!!ww
時間を忘れて、見入ってしまいました。
お盆やお彼岸のような考えは
日本以外にもありますね。
例えばフランスの死者の日とか、
メキシコにも死者の日はありますね。
フランスの死者の日は死者へ祈りを捧げるものですが
メキシコの死者の日はそれとはルーツが違うので
日本のお盆にかなり近いです。
プリミティブといえば聞こえは悪いかな。
でも科学に押し退けられることなく息づいている
固有の文化ということになりますな。
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00448-1024x681.jpg)
さて、彼岸の空気も味わえたことですし、
亡くなったじいちゃんばあちゃんを偲んで
生を噛みしめましょうかね。
化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)
京都府京都市右京区嵯峨朝日町 鳥居本化野町 17番地
Mapはこちら
千灯供養に乗っかっちゃった?
帰りは「愛宕古道街道灯し」へ
帰りの道すがら、
歩道の行燈に火が灯っていました。
千灯供養と同じ日に、地元の方々が
「愛宕古道街道灯し」を催されています。
坂もあるし結構歩きますので、スニーカー推奨です。
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00470-1024x681.jpg)
この界隈、古いお家がたくさん残っていて
それも相まって素晴らしい雰囲気をたたえています。
小さな盆踊り会場があったり、
作家さんの手仕事を拝見できたり、
手作りの雑貨を売っていたりと
ちゃんとしたお祭りです。
会場を一番奥まで進んでいくと、
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2019/08/DSC00469-1024x681.jpg)
「鮎茶屋 平野屋」さんが。
この建物も抜群に素敵っす!!
お昼は8,000円~、夜は15,000円~と
まあまあ良いお値段です・・・
でも気取らず地元のお祭りに参加してくれてるんですね。
月収が倍くらいになったら、来ようと思います!
karateの出世をお祈りください。w
今回は全体的にしんみりしてしまいましたね。
でもろうそくに照らされるところを見て
「キレイやなー」で終わってほしくないんす。
ちゃんと歴史と意味を抱きながら、
揺れるろうそくの火を見ていたいものです。
愛宕古道街道灯し
公式HP
鮎茶屋 平野屋
京都府京都市右京区嵯峨鳥居本仙翁町16
Mapはこちら
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