鳥取市・穴場スポット巡り「因幡万葉歴史館」「鷺山古墳」&「仁風閣」は『るろうに剣心』ロケ地!?ー前編ー

ロードバイク
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鳥取市をロードバイクで

中国地方の、特に日本海側の平野部って
結構小さいんですよね。

鳥取平野も例に漏れず、
大体端から端まで15kmくらい。

坂道嫌いのロード乗りとしては
ぎゅっと詰まっている街が大好きですw

しかし、鳥取の観光ガイドブックには
鳥取市内のページが少ないのです。
複成火山である大山(だいせん)
水木しげるロードのある境港
ページの多くを占めています。
鳥取市は、買い物とグルメ多め・・・

そんな鳥取市の文化面を掘り下げました。
古代遺跡から『るろうに剣心』まで
目白押しです!

今回のラインナップは、こちら・・・

◆鳥取は万葉集所縁の地!
『因幡万葉歴史館』万葉集最後の句
◆会いに行ける石室!
「鷺山古墳」石室から見上げる空

 

鳥取は万葉集所縁の地!
『因幡万葉歴史館』万葉集最後の句

気持ち良く晴れた日でした。
ロードバイクで街中から20分ほどで

万葉の散歩道エリアへ到着。
因幡国庁跡など、古代の香りが残っています。
ここからもう少し東へ進むと、

見えてきました!

因幡万葉歴史館です!
意外と近代的なデザイン。

あれは・・・大伴家持なんかな?

大伴家持を始め、額田王山上憶良など
万葉スターたちの肖像がずらり。

それにしても鳥取県と万葉集、一体どんな所縁があるのかと思っていましたが、万葉集最後の句は、大伴家持が因幡国、現鳥取県で詠まれたものでした。万葉集4516首を、最後に締めくくったのは、

新しい 年の初めの 初春の
今日降る雪の いやしけ佳事(よごと)

という歌でした。
新しい年の初めの初春の、今日に振る雪のように
良いコトよ、どんどん積もれ!という意味。

大伴家持は三十六歌仙人が一人。でも大伴氏は元々、物部氏といっしょに軍部を率いていた一族。家持は地方へ赴任することも多かったので色んな文化に触れることも多かったんでしょうな。すっかり歌も上手になって、歌の仙人なんて呼ばれるまでになって・・・
すごいな、出張族。w

大伴家持は、因幡国の任期を終える際、この最後に添えられた句をもって、歌を詠むことをやめてしまいます。オフィシャルな歌を詠まなかったということなのか、プライベートで口ずさむことすらなくなったのかはわかりませんが、これだけ愛した歌を、スパッとやめられるものなんでしょうかねえ。祈りとも読めるこの歌に、想像はやみそうにありません。

展示は万葉集だけではなく、
鳥取県にまつわる古墳や遺跡についての
展示もありました。撮影禁止でしたが・・・

遺跡の展示以外にも、こんなものが。

伊福吉部徳足比売
(いふきべのとこたりひめ)ホールですと?
全く存じ上げない方でしたが、
采女の方でした。
これは大変やで、もう泣きそう・・・

采女(うねめ)

日本書紀の頃には既に、地方豪族が天皇に娘を献上する慣例があった。美しい娘たちが献上されることが多かったため、天皇の身の回りの世話をすることとは別に、(めかけ)としての側面もあったと推測されている。ただ、当時は母親の家系も重視する時代であったため、地方豪族出身の娘は天皇の子を産んだとしても地位が確約されるというものではなかった。巫女の原形とも。

采女が後の巫女になったと考えると
当然、天皇以外とは関係を持つことも、
故郷に帰ることもできなかったでしょう。
斎宮もそうやけど、切ないぜ・・・

因幡万葉歴史館
鳥取県鳥取市国府町町屋726
9:00~17:00(月曜定休)
Tel:0857-26-1780



会いに行ける石室!
「鷺山古墳」石室から見上げる空

因幡万葉歴史館の遺跡コーナーで
鳥取には意外と石室がたくさん
残っていることを知りました。
あまり管理は行き届いていないようですが
価値の高いものは厳重に管理されています。

その中でも歴史館からチャリですぐのところに
「鷺山古墳」の文字を見つけました。
Google Mapを頼りに、近くまできました。
お目当ての古墳の標識が見えましたが、

え?

ここ?ww
いえ、ちゃんと合ってますのでご安心をww
しばらく奥へ進んでいくと、

墓地に出ました。
よかった、間違いないみたいです。
ピークまでチャリでいきたかったのですが、

間もなくオフロードになったので断念。

完全に山道。

完全に山道!山道バンザイ!!
いい時間に来ました。
しかし・・・

どっちなんだい!!www
倒れている看板はkarateの来た道を、
もう一方の看板は坂の下を指しています。
じゃあ、きっと坂の下の方でしょうな。
しかし一難去ってまた一難・・・

ここを通るんか。w
はかったかのように道をふさいでいます。
右手に小さい看板が見えていますが、
恐らくあれがゴールのはず。
右に行けばガケなので、倒木の合間をぬって
左から回り込みます。

無事にたどり着きました。
ここの斜面を登ると

石室が顔を出してくれます。

結構立派な石室です。
中に入って遊んだら危ないみたいなので
自撮り棒を伸ばして撮影。

石室の天井はぽっかりと開いていました。
そのおかげで石室内はよく撮れました。

意味ありげな絵が彫られています。
のようにも見えます。
有力な豪族のお墓なら、もう少し
絵が彫られていても良いような気もします。
ちと寂しいような・・・

石室の天井は割れてしまったのでしょうか。自然に割れたのか、中身を拝借した人が割ったのか・・・
天井画内だけで雨風にさらされてしまいそうですが、特に苔が生えることもなくキレイに残っています。最近の研究者がキレイにしてくれてたんかな。

それにしてもこうして石室に触れられる距離で拝見できるなんて、嬉しいですな。
karateは大阪出身です。奈良の飛鳥にある石舞台古墳は近所なので、小学校の遠足で行きました。でも中を見ることはかなわず、外から見て「ふーん」で終わった記憶がありますw
後年になって石室の内部をNHKで見ましたが、やっぱり生で見ないと感動も半減というか。お墓の中に入るっていうのは、それだけで非日常ですし、色々と感じることもあったろうなと思います。

火が落ちてきました。
暗くなる前に下山するとします。

帰り道、伊福吉部徳足比売
お墓の案内板に出会いました。
時間があれば、見たかったなあ。

さて、前編はここいらでお開きにして
続きは後編でご案内します。
鳥取城近くにある仁風閣へまいります。
るろうに剣心の、あのシーンを撮影した
場所であったようです。知らんかったw

鷺山古墳
鳥取県鳥取市国府町美歎