金印が眠っていた志賀島!福岡市からアクセス抜群の志賀海神社で「君が代」のルーツに触れる

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志賀島といえば、金印!

やっぱり九州はスゴイ。
世界の玄関口って、ほんとにスゴイ。

志賀島の金印って言うたら、
教科書にでかでかと
写真まで載ってるお宝やないですか!
本物か偽物かって論争もありますが
その論争自体も面白い。さすが九州。

福岡はコンパクトシティ。
ショッピングモールも新幹線の駅も、
空港も大きな公園もお城跡も古墳も、
すぐに行けてしまうから素敵っす。

今回は少し足を伸ばして志賀島へ。
金印目当てで行ったらなんと、
国歌のルーツまで味わえました。

今回のラインナップは、こちら・・・

◆「志賀海神社」への道
◆志賀島は「鹿」の島?
大量に奉納された鹿の角
◆「志賀海神社」お祀りの神さま

「志賀海神社」への道

志賀島へは車か船で行くしかありません。
あ、他にもバス走ってたかも・・・

karateは一昨年、自転車で行ってきましたが
海の中道という一本道を通るしか
アクセスはできないのです。

そんなちょっぴり秘境感のある志賀島、
スゴイのは金印だけじゃないんです!!

志賀島には「志賀海神社」があります。
小さな島なので、海のすぐ近くに
参道があります。

参道入り口には清め砂が盛ってあります。
砂でお清めっていうのは珍しいですね。
お清めといえば塩っていうイメージ。

森の中にいるようで、それでいて
波の音が聞こえてきます。
樹に囲まれているせいか、波の音も
薄い膜を通して聞こえるような、
でも遠鳴りというほどかすかでもない。
不思議な参道でした。

さて、恒例の狛犬チェック!!

目はギョロリとしています。
いかめしさというよりは、

少し大陸の風を感じますね。
日本っぽくないお顔立ち。

そして近くには

山乃神がお祀りされています。
まあ、海は近いですが丘の上ですので
山の神さまがお祀りされているのはわかります。
でも、

この財布の山は一体・・・
あ、山の神さまやから?
だから山のような財布があるんかしら?ww

いやいや、実は山と海は深い関係にあるのです。
海の多い地域には海の神さまを祀るほこらは
当然ながらたくさん存在します。
それと同時に、山の神さまをお祀りするほこらも
随所にみられるのです。

例えば瀬戸内海。海と小島が多いですね。愛媛県は今治市、大三島にある大三島神社、もとい大山祇(おおやまずみ)神社にお祀りされているのは、大山祇神、娘に木花咲耶姫(このはなさくやひめ)がいます神さま。
この神さまは山の神さまですが、実は漁師や海賊からも篤く信仰されてきました。
昔は今のような灯台もなければ、レーダーもありません。海から見える山というのは、陸へ戻るため、家へ帰るための頼りになる目印だったに違いありません。最近よくフィーチャーされている村上水軍(村上海賊)三島水軍なんかも、大山祇神を信仰していたようです。

となると、ここ志賀島に
山の神さまがお祀りされているのも
うなずけますね。

でも、なんで財布を奉納してるのかしら。
空の財布を納めると、財運が高まると
説明書きにはあります。
一体、どういう関係・・・?w

志賀島は「鹿」の島?
大量に奉納された鹿の角

拝殿に近づいてくると、

鹿の置物と、格子がはまった建物が。
鹿角堂(ろっかくどう)というそうです。
志賀島やから、鹿ってこと?
あるいは鹿の島から転じて志賀島になったとか?

格子の中には、

な、なんじゃこりゃ・・・!
数が多すぎる。ちょっと恐い。

その昔、神功皇后が鹿狩りをしたときに、こちらの神社に鹿の角を奉納したことがきっかけとなり、祈願成就のために鹿の角が奉納されるようになったそうです。神功皇后といえば、三韓征伐に赴いた仲哀天皇のお后さま。妊娠したまま新羅・百済・高麗を従えさせるというワンダーウーマンです。いや、妊婦さんやったんやから、もっとスゴイかww
神功皇后が「遠くに見えるけど近い島」と呼んだことから、「近(ちか)の島」と呼ばれるようになり、現在の志賀島という名前になったとか。

これは、相当な数の鹿が狩られましたな。
可哀想な気もするけど、
残さずちゃんと食べてもらったなら
まだ救われるのかなあ。

「志賀海神社」お祀りの神さま

ようやく、拝殿へ到着です。

結構若い子も来るんやなあ、感心。
拝殿の手前にも、清め砂がありました。

志賀海神社にお祀りされているのは
三柱の神々。

仲津綿津見神神(なかつわたつみのかみ)
底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)
表津綿津見神(うはつわたつみのかみ)

海の浅い部分、海の中、海の底を守る神さま。
ご利益には海上安全交通安全災厄除け
健康・病気平癒・家内安全・子供守護などなど。

本殿まで回ってきました。

どうも志賀海神社には
「君が代」の神楽があるそうです。
以下、山誉祭の神楽歌です。

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君が代は 千代に八千代に 細石(さざれいし)の 巌(いわお)となりて 苔のむすまで
あれはや あれこそは わが君の御舟なり うつろうがせ 身骸(みがい)に命 千歳という
花こそ咲いたる 沖のおんづの 潮早にはえたらぬ つるおにくわざらぬ 潮は沖のむれんだいほや
志賀の浜 長きを見れば いくよへぬらむ 香椎路に向いたる あの吹き上げの浜 千代に八千代まで
今宵 夜半につき給う 御舟こそ たが御舟なりけるよ あれはやあれこそは 阿曇の君のめし給う御舟なりけるよ

いるかよいるか 潮早のいるか 磯良が崎に 鯛釣るおきな
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君が代のルーツは『古今集』『和漢朗詠集』とされていますが、それよりも古くからこの地に伝わっているのが、この神楽です。
九州には千代町、細石神社、井原山(地元の人は井原を「いわお」と呼ぶそう)、桜谷神社にお祀りされている苔牟須売(こけむすめ)神という、君が代の歌詞にある言葉を名に持つ地が狭い範囲に固まっている。しかも福岡には巨大な古墳もたくさんある。朝鮮も近い。大きな王朝があって然るべき土地ですよね。

なんか、なんかなんか
めちゃめちゃロマン感じる!!

ぽっと訪れた神社が
どえらいヒミツを抱えているなんて。
やっぱ九州、スゴイわ。
掘っても掘っても、ロマンが尽きない!!

まだほとんど福岡しか掘っていないのに
この重厚さ。
果たしてkarateの一生で足りるのかしら。w

志賀海神社
福岡県福岡市東区志賀島877
Mapはこちら