佐賀の歴史と文化を訪ねる旅
佐賀の自然を代表する「虹の松原」、
唐津物の老舗から気鋭の作家まで訪ねた
歴史と伝統ある「唐津焼」について
佐賀の魅力をお伝えしてきました。
歴史といえば寺社仏閣は外せませんな。
唐津の神社はひっそりあるわりに
境内はとにかく広大でした。
今回のラインナップは、こちら・・・
◆謎の肥後堀を経て真っ白い鳥居へ!
「唐津神社」摂社多くて寄り道放題!
◆狛犬の楽園、〇立ち姿まで!
「唐津神社」始まりは最強の女神!?
◆佐賀にも『源氏物語』の舞台が!
「鏡神社」にまつわる女性の幸せ
謎の肥後堀を経て真っ白い鳥居へ!
「唐津神社」摂社多くて寄り道放題!
祝日やけど交通量が少なくて
チャリで巡るには快適ですな。
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市役所前までやってきました。
どうやらお堀が復元されているようで。
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肥前唐津城の外側のお堀、肥後堀です。
武家屋敷と町人の町の区画を割るための
お堀だったとか。
それにしても唐津は肥前やのに
肥後とはこれ如何に。肥後って熊本やんな。
あんたがたどこさ、肥後さ、
肥後どこさ、熊本さ♪ですもんね。
名の由来は天下普請によるもの。
詳しくは次回、唐津城編で・・・
しばらく自転車を転がしていると、
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何やら真っ白い鳥居が。
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鳥居の正体は「唐津神社」でした。
それにしても参道は今も真っ直ぐ通っていて
気持ち良いですね。
境内もシンプルながら結構広くて、
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あちこちに摂社・末社があるようです。
天気めっちゃええなw
ここで恒例の狛犬チェック!!
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吽の字が下唇を噛んでいるような。w
何だか悔しそうです。
そう見えるのはkarateだけでしょうか・・・w
さて、ここからは摂社・末社を巡ります!
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まずは水天宮!扁額の書体が素敵。
水の守り神なので、農業・漁業関係者に
篤く信仰されてきた神さま。
転じて火災などの災いから守ってくれる、
また子を守る(安産)神さまでもあります。
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お社は控えめサイズ。
お次は、御稲荷さま。
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白玉稲荷神社。
あんまりお稲荷さんには見えへんというか、
恵比寿さん、いはるやん!どゆこと!w
ほな恵比寿社はないのかというと、
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ちゃんとある。どゆことなの。w
廿日(はつか)恵比寿神社とあります。
なぜ「廿日」で「はつか」と読むのかというと、
「十」の字を2つ並べたからです。大マジです。w
え、三十ですか?「丗」という字を書きます。
十を3つ並べてできたからです。単純ですな。
御稲荷さんと恵比寿さんがあれば、お次は
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御稲荷さん、おかわり!w
こちらは火伏稲荷神社とありますな。
京都では火防稲荷の字を書きますが
同じなんですかね?
火災除けと五穀豊穣がご利益。
あんまり見ない組み合わせ。
何よりここの神さま、
しじみ貝に乗ってやってきたんだそう。
ちいちゃい神さまなんすな。
そしてお次は、
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おっ
臥牛がいますね。てことは天神さんですな。
鳥居天満宮とあります。
御祭神は言わずもがな、菅原道真公、
学問の神さまですな。
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・・・ちとガタがきてますな。
でもばっちり梅の紋が。
どんどんいきます!
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白飛稲荷神社。
ここ、お稲荷さん多いっすね。
最後に、
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粟島神社です!
粟島、初めて聞きました。
和歌山に総本社があるそうで、
淡島神(あわしまのかみ)という神さまは
婦人病平癒にご利益があるそう。
それにしても和歌山から佐賀とは、結構遠いけどなしてここまで伝わったのやら。
理由はどうやら江戸期に全国行脚していた淡島願人(がんにん)と呼ばれる人々のおかげの様子。淡島神の人形を模した厨子を背負って練り歩いていたのだとか。厨子って、位牌をそなえておくアレですよね?仏像なんかを安置しておくのもアリなんやな。
ん?ちょっと待てよ?
まだご本殿、お参りしてなかった。w
神さま、ごめんなさいww
狛犬の楽園、〇立ち姿まで!
「唐津神社」始まりは最強の女神!?
唐津神社は情報の少ないですが
歴史はたいそう深く、
神功皇后が新羅征伐に向かう頃を、
神社の起源としています。
神功皇后といえば古代日本最強の女神。
妊娠しながらも朝鮮へ自ら赴いて
戦をなさったお方。
正に女傑。ワンダーウーマン。
※神功皇后については、こちらの記事中段へどうぞ。
神功皇后ゆかりの神社ですが、
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ちと傾いているような。
言うなれば、モデル立ち。
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やっとこさ本殿までやってきました。
遅くなってスイマセンw
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唐津大明神とありますね。
お祀りしているのは住吉三神。
ご利益は陸上・海上・航空安全に
漁業・貿易などの業種守護など。
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![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2021/05/694EB6DD-3802-4ED9-9E53-BDF1772D493B-1024x768.jpeg)
木鼻も抜かりないっすね。
慌ててお参りを済ませましたが、
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狛犬が、
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とにかく、
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多い!!
というか最後、逆立ちしてる!!w
逆立ちしているお獅子は、たまーに
鬼瓦で見かけますけど
灯明に乗ってるのは初めて見たなあ。
ええもん見ました。w
唐津神社
佐賀県唐津市南城内3−13
佐賀にも『源氏物語』の舞台!
「鏡神社」にまつわる女性の幸せ
今度は少し虹の松原あたりまで戻って、
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「鏡神社」へやってきました。
ここの鳥居も白いですね。偶然かしら。
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ここも結構広そう。
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西南戦争・日新日露戦争の記念碑が。
鏡神社と何かゆかりがあるのかしら。
さて、ここで狛犬チェック!
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![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2021/01/6486F046-5665-4041-8DE2-D7456930AFCE-1024x768.jpeg)
すらっと凛々しい狛犬。
犬というよりは虎に見えるな・・・
子育て狛犬の看板がありますが、
どういうことかしらと眺めていると、
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確かに子どもがいる!!
安産の御利益もありそう。
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手水舎がありました。
安産・長寿の霊水とありますね。
神功皇后が陣痛で苦しんでいたところ、ここの林の水を飲むと痛みが和らぎ、無事に応神天皇をご出産なされたとか。以来、ここの霊水は妊婦さんには安産のご利益を、その他の方には長寿のご利益をいただけるそう。
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もう一つ手水舎がありました。
霊水で手を清められるとあって、
人気なんかもしれませんな。
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まずは一の宮にお参りです。
鏡神社の主祭神はやっぱり神功皇后。
神さまになられてからのお名前は、
息長足比売命(おきながらたらしひめのみこと)
な、なげーっすな。
そして鏡神社は
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『源氏物語』の歌にも詠まれた神社!
大夫の監(たいふのげん)と呼ばれる豪族が、
強引に玉鬘(たまかずら)に求婚するシーンで
詠まれた歌で、彼の人間性が
よくわかる場面でもあります。
玉鬘は光源氏の親友・頭の中将の娘。頭の中将はその頃、京で権勢を誇る立場にあった。当時、子どもの世話は乳母が行なうため、玉鬘の育ての親は乳母ということになる。その夫が筑紫(九州)へ転勤になり、乳母と玉鬘もまた筑紫へ向かう。
いずれは京に戻って然るべき身分の男性に嫁がせる予定であったが、玉鬘は絶世の美女に成長し、近くに住む男たちが放っておかなかった。そのため「玉鬘には障害がある」と方便を振りまき、求婚を申し込んでくる男たちをいなしていた。
そこへ超・空気の読めない大男が肥後(熊本)より遠路はるばる現れる。大夫の監、その人である。筑紫の神々は全て自分の支配下であると豪語する彼は玉鬘の宅へ来るなり、「障害くらい目をつぶる。ワシが結婚してやろう」と言うのである。求婚にあたり歌の一句でも詠まねばと思ったのか、今回の石碑にある歌を送った。
君にもし 心たがはば 松浦(まつら)なる
鏡の神に かけて誓はむ
(あなたの思いを違えるようなことがあれば、どんな神罰でも受けよう。そう松浦にある鏡神社の神に誓おうではないか)
それに乳母が歌を返す。
年を経て 祈る心の 違ひなば
鏡の神を つらしとや見む
(長年、姫の幸せを祈ってきたのですから、その思いに違えてあなたみたいな人と結婚するなんてことになってしまったら、鏡の神を思いっきり恨んでやるからな)
それを聞いた大夫の監は乳母に詰めよるが、誤魔化されて上機嫌になる。「じゃあ結婚する日に迎えにくるわ」と一方的に婚儀の日取りまで決めてしまう始末。肥後もっこす、ここに極まれり。
大夫の監の歌はシンプルというか、シンプルすぎて歌ではないですな。w
歌というのは詩であるので、1つくらいは喩えを入れてほしかったものです。粗野な田舎者の歌、ということやったんでしょうかね。
おっと、源氏の話になると話が長くなるのは
karateの悪いクセでありますな。
さらに奥へ進むと、
![](http://kyoto-meikyuannai.com/wp-content/uploads/2021/01/76507E5E-08E5-4327-B51B-4A646AF8D567-1024x768.jpeg)
こちらには板地蔵。
何も彫られていないお地蔵さま、
ということかしら。あるいは摩耗したか…
由縁はわからず。
そして
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二の宮へやってきました。
藤原廣嗣朝臣(ふじわらのひろつぐあそん)を
お祀りしています。
藤原廣嗣といえば、藤原広嗣の乱。karateの教科書は「広」の字でした。廣の字は広の旧字っすね。反乱に失敗して処刑され、怨霊になったとか。
かくして日本最初の怨霊となった広嗣、なんとか鏡神社に神さまを勧請しておさめます。稚拙な動機での反乱だったにも関らず怨霊になって政権中央のトップたちを苦しめるとは、如何ともしがたいですな…w
最後にこんな木が。
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子宝安産の御神木・クスノキさんです。
なんでもこの大きなコブが、
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妊婦さんに見えるんだとか。
言われてみれば、そうとも見える。
コブの上には葉っぱが生えていました。
枝はやっぱり伸びないんですね。
それにしてもクスノキにコブですか。
コブといえば桜とか松のイメージですが
もしかして珍しいんかな。
コブの原因を知ると、とても安産とは・・・
というのは野暮ですな。
ご利益は信仰の中にありますから。
さて、唐津の寺社仏閣編は
ここらでお開き。
ちと話し過ぎましたね、4,000字超えそうw
次回はいよいよお城へ向かいます!
まさか、石垣パズルであんなに
苦戦するなんて思いませんでした・・・
ご期待あそばせ。
鏡神社
佐賀県唐津市鏡1827
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